避けることは可能?
~包茎の先天性、後天性とその要因について

仮性包茎や真性包茎は先天性、嵌頓包茎は後天性に分類されます。しかし、後発的な事情によって包茎になるケースもありますので、一概には言えません。予防はできるのか・リスクの違い等について解説します。

先天性と後天性包茎になる要因

こちらのページでは、ペニスが「包茎」となる要因・原因等についてまとめています。

先天性か後天性か

包茎の種類を説明する医師

繰り返しお伝えしてきた通り、日本人をはじめ世界各国の男性のほとんどは仮性包茎です。

つまり、包茎は「先天性(遺伝)」によるものが大半であり、元々皮が剥け状態だった人が後から包茎になる可能性は著しく低いと言えます。

しかし、例外的に後発的な事情により包茎になる可能性があります。

まずは包茎の要因を確認していきましょう。

真正包茎と仮性包茎は先天性

包皮の入り口が狭く、包皮を全て剥くことができない状態が「真性包茎」です。

通常、ペニスは成長に伴い亀頭との癒着が剥がれ包皮の入り口は広がっていきますが、これが何らかの要因で上手く行われなかった結果引き起こります。

一方、成人になったあとも包皮が余る状態を「仮性包茎」と呼びます。

性行為や日々の生活に支障はありませんが、包皮と亀頭の間をしっかりと洗わないと恥垢が溜まってしまい、場合によっては病気を引き起こす原因ともなります。

こちらはいずれも先天性によるもので、後発的な事情によって引き起る症状ではありません。

亀頭包皮炎による癒着が引き起こす包茎

亀頭包皮炎が起こる要因のイメージ画像

亀頭包皮炎とは、ブドウ状球菌や雑菌が入り込んだこと(成人の場合は糖尿病や性感染症でも引き起る)によって引き起る炎症です。

消毒・薬の塗布や接種で対応しますが、症状が長引く又は悪化すると包皮の先端がただれ、包皮が伸びる可能性があります。

なお、後述する「嵌頓包茎」と症状は似ておりますが、炎症の有無や箇所が異なりますので両者は似て非なるものです。

素人の目で判断するのは難しい上に大変危険ですので、違和感がある場合は直ぐにお近くのクリニックにご相談ください。

嵌頓包茎は後発的事情が原因

包皮が根元で翻転する症状のことを「嵌頓包茎(カントン包茎)」と呼びます。

例えば、真性包茎の方が器具やご自身の手等を用いて無理矢理包皮を剥こうとし、元に戻らなくなってしまったような状況です。

また、通常時はなんとか包皮を剥くことができるものの、勃起時は亀頭上冠状溝部分が締め付けられてしまう症状もカントン包茎に該当します。

さらに、元々は仮性包茎だったが、雑菌等が原因で包皮が炎症を起こし包皮が戻らなくなってしまうというケースも報告されています。

つまり、嵌頓包茎の場合は先天性のものと後天性のもの、双方が要因になると言えるのです。

包茎の「予防」は可能?

包茎に悩む男性のシルエット

先天性の症状は遺伝的かつ生まれ持ったものですので、残念ながら予防策は今のところありません。

しかしながら、雑菌や外傷等の後発的な要因に関しては以下の対策を講じることで防ぐことが可能です。

後発的事由による包茎には「カントン包茎」が挙げられますが、こちらは大変危険な状態ですので、しっかりと予防するようにしてください。

恥垢をしっかりと落とす

仮性包茎や真性包茎の場合、包皮と亀頭との間に汚れ(恥垢)が溜まりやすいです。お風呂やシャワーの際にしっかりと内部まで洗うようにしましょう。

ただし、真性包茎の場合は無理に引っ張ると包皮が裂けてしまう恐れがありますので、無理に行おうとせず、お近くのクリニックにご相談ください。

無理に引っ張ったりしない

通常は剥けるが、勃起時は亀頭上冠状溝の包皮が突っ張る…という方は、無理に包皮を剥くのは避けましょう。

剥けた状態で勃起状態になってしまうと、そのまま包皮が戻らなくなってしまう(カントン包茎になる)恐れがあります。

カントン包茎は、放置するとペニスが壊死する可能性もある大変危険な状態です。

万が一症状が出てしまった場合にはすぐにお近くのクリニックを受診するようにしてください。

包茎手術による改善

真性包茎と仮性包茎の場合、包茎手術によって改善するという手もあります。

しかしながら、真性包茎手術は保険適用、仮性包茎は保険適用外である点を鑑みると、前者は緊急性が高く(病気になる恐れが高い)、後者の緊急性は低いということが分かります。

つまり症状によっては手術をせずとも改善できる可能性があるのです。

毎日しっかりと身体を洗えば病気や臭い等リスクは限りなく低いと言えますので、手術という選択肢は最終手段としてお考えください。

ただし、包茎の軽重には個人差がありますので、一度医師の診断を受けてみるのも一つの手です。

普段自分のペニス以外を見る機会は少ないので、「自分のペニスが人とは違うのかどうか」は意外と分からないものです。

お悩みの方はクリニックの無料相談等を上手に活用してみましょう。