射精障害・傷跡・壊死について
ごく稀ではありますが、失敗・トラブル事例として「性機能障害(射精障害や勃起不全)」「傷跡が残ってしまった」「幹部が壊死した」などが報告されています。
当ページでは包茎治療で起こり得るリスクである「性機能障害」「傷跡」「壊死」などのトラブルにフォーカスをあて解説いたします。
性機能障害
包茎手術後に寄せられる苦情や相談の中で、高額治療費問題に次いで多いのが「医療トラブルや失敗」「イメージ違い」などの問題です。
中でも性機能障害(射精障害やED・勃起不全)は多く報告されており、包茎手術の大きなリスクの一つと考えられています。
構造的な変更に伴う感覚障害又は神経障害が原因となるケースがほとんどですが、中には包皮を切除しすぎたことによる突っ張りや湾曲など、間接的なものによって射精がしづらくなるケースもあります。
性機能障害の対策
包茎手術に伴う性機能障害のことを「包茎手術合併症」と呼び、原因によってはリカバリーや治療が難しいという特徴があります。
勃起時に陰茎が引っ張られてしまう・湾曲してしまうなどであれば再手術によって改善される可能性がありますが、神経障害や精神的理由の場合は治療が長期に及ぶことも珍しくありません。
前者の「間接的な原因」については医療従事者(包茎クリニック)の技術不足やミスの可能性が高いため、まずは実績のある医師・クリニックにお願いすることが重要です。
また、少しでも様子がおかしいと感じたら他のクリニックに相談する(セカンドオピニオン)ようにしてください。
なお、包皮切除によってマスターベーションの方法が変わる可能性がありますので、事前にイメージ・練習をしておくことも射精障害を防ぐ一つの手です。(皮が無い状態でのマスターベーションに慣れておく)
性機能障害
傷口を治癒する過程で発生した老廃物やタンパク質はリンパ液とともに対外へと自然に排出され、不要な水分や血液成分も同様に排出されていきます。
手術後は身体が傷を治癒しようと働くため、どうしても2~3週間は腫れや痛みがありますが、リンパ液が適切に排除されないとむくみや腫れが長期に亘って続いてしまいます。
また、傷口が上手く塞がらず痛みが続いてしまったり、場合によっては傷が目立つ形で残ってしまったりすることも考えられます。
また、経年によって皮が歪んでゆき、傷口が一直線にならず不自然な仕上がりになってしまうケースもあるようです。
傷跡の対策
傷口が残る原因は施術の方法によるところが大きいと言われています。
平成初期に流行し、現在も人気の施術方法である「レーザークランプ法」は、ハンドメスを使用する方法に比べてスピーディー・安価・出血が少ないというメリットがあるものの、仕上がりが不自然になってしまう可能性が高いというデメリットがあります。
もちろん医師のテクニックや個人の対応(安静にしてなかったなど)によっても左右されますが、仕上がりにフォーカスをあてるのであれば同方法は避けた方が賢明です。
また、当然ではありますが、傷口が開いてしまうと治りが遅くなってしまう・跡が残りやすくなってしまう等が考えられますので、術後は安静にするようにしてください。
幹部が壊死した
「国民生活センター」より引用
「壊死」というなんとも恐ろしい響きですが、国民生活センターには実際に事例として報告が寄せられています。
壊死の原因は、包茎手術よりも「増大手術」によるものがほとんどです。
増大手術では亀頭や陰茎部にコラーゲンやヒアルロン酸を注入し、物理的なサイズアップを図るという施術ですが、注入箇所を誤る・注入量が多い等で血流が遮られてしまうと壊死に至る恐れがあります。
また、カントン包茎にあたる疾患の場合、包皮の切除が少なすぎたために十分な入口を設けることができておらず、皮を剥いた際に亀頭の根本が締め付けられてしまうというケースもあるようです。
なお、このケースは前述した「クランプ法」によって施術された場合に起こりやすいという見解が多く見られます。
壊死の対策
まず、壊死の可能性は著しく低く、あくまでも可能性の話とお考えください。
壊死の可能性がある施術としては、上記の通り「増大手術」「クランプ法」が挙げられますが、手術総数に対する相談件数としてはほぼゼロに近い数字です。
それでも年に数件の発生報告がありますので、こちらもやはり実績があるクリニックを選ぶ、そもそも同施術が必要なのかをしっかりと考える等を忘れてはなりません。
さらに、異変に気付いた際にすぐに対応してくれる(アフターフォローがしっかりとなされている)クリニックを選ぶという点も重要です。
両者は最も白い箇所と黒い箇所になりますので、当然ツートンカラーになってしまう可能性が高まります。
ただし、普段皮が剥けているような軽微な仮性包茎の方の場合、亀頭下の包皮も比較的黒くなっているケースがあり、環状切開法でも自然な仕上がりとなりやすいです。
本当に必要な施術かを考える
今回は「性機能障害」「傷跡」「壊死」のトラブルにフォーカスをあて、事例や原因、対策等をご紹介させていただきました。
いずれも全体の施術件数から見ると微々たる数字ではありますが、実際に年間数件程度の割合で起こっている事例であることは間違いありません。
繰り返しにはなりますが、トラブルに巻き込まれないためにも、実績のあるクリニックを選ぶこと・カウンセリング当日に施術は受けない(一旦持ち帰ってよく考える)・そもそも必要な施術なのかを再考することが大切です。